今月の1シーン
2011年7月の写真の説明
2011年07月01日
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お盆
お盆の行事は『盂蘭盆経(うらぼんきょう)』というお経に由来しています。このお経には、お釈迦さまのお弟子の目連尊者(もくれんそんじゃ)と餓鬼道に堕ちた母の物語が説かれています。
『盂蘭盆経』の教えが、祖先崇拝の儀礼を結びついてお盆の行事になったとされています。こうして※安居(あんご)の終わった七月十五日に関連して、旧暦の七月や新暦の八月に、各地でお盆の行事が大切に行われてきました。
※安居とは、インドでは雨期にあたる4月から7月まで間、僧侶が外での修行をやめて建物や洞窟に集まって修行する期間のことです。
フラッシュ動画について
1枚目
亡き母を案じる目連尊者
目連尊者はどこまでも見渡せる神通力をもっていました。その目連尊者が、ふと亡くなった両親の事を思い、神通力を使って天上界から地獄まで見渡して両親を捜しました。なんとそこには餓鬼道に堕ちて骨と皮になり、お腹だけが突き出た母の姿がありました。
この餓鬼道という所は、お腹を空かせた者が住み、どれだけ食べても満足しない貪(むさぼ)りの世界です。
2枚目
餓鬼の世界に行く目連尊者
目連尊者は、神通力で母をなんとか救いたいと思いました。
そして、はるか餓鬼の世界へと飛んでいきました。
3枚目
母に食物を差し出す
餓鬼の世界に着いた目連尊者は、鉢に一杯の食物を差し出しました。母は食物を口へ運ぼうとすると、急に炎を上げて燃え上がりました。目連尊者は神通力の限りを尽くしてその火を消し、なんとか母に食物を差し出そうとするのですが、何度やっても鉢は炎に変わってしまうのでした。
4枚目
お釈迦さまに教えを請う
そして、どうすることもできない目連尊者は、お釈迦さまに教えを請うたのです。
お釈迦さまは「安居が終わった七月十五日に、清らかな席を設けて食物を供養し、盂蘭盆会(うらぼんえ)を営みなさい。そして、その供物は僧侶だけに対するものと思わず、すべての人々、そして父母、祖父母や先祖に、今の自分があることの感謝を込めて供養しなさい。」と教えられたのです。
目連尊者はその教えの通りに実践すると、母は餓鬼道の苦しみから救われることができたということです。
このようにお盆は、祖先を偲ぶ行事として今に伝わっています。
絵画 小早川好古
今月の写真の説明 文責・青森直樹
お盆についてのCD法話
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DVD 絵とき「親鸞伝絵プラス御伝記」「2 信心一味の巻」
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