今月の1シーン
2012年7月の写真の説明
2012年07月01日
トップページのフラッシュ動画
地獄の火
先月から引き続き地獄についての「今月の1シーン」です。
「地獄の火」はとても熱く、この世にあるどんな火でも、地獄の火に比べたら雪のようなものだそうです。
また地獄には「熱い地獄(八熱地獄)」の他に、「寒い地獄(八寒地獄)」もあります。八寒地獄(はちかんじごく)には、あまりの寒さで皮膚に水泡状の吹出物ができる地獄などがあります。
源信僧都は、『往生要集』の中で、何故か寒地獄を省かれました。地獄の責苦の凄まじさを表すのには、熱地獄(ねつじごく)だけで十分だと思われたのかもしれません。『往生要集』の影響を受けて、日本では寒い地獄よりは熱い地獄のほうが身近に感じられています。
「火の焼くはこれ焼くにあらず。悪業すなわちこれ焼くなり。」
すねいるの伝声板(メッセージ)
今回は、『往生要集』の八大地獄をじっくり映像で見ていく企画です。
(7月20日 DVD「地獄」発売予定)
フラッシュ動画について
6月に紹介した地獄の続きです。
1枚目
源信僧都(げんしんそうず)
地獄は今からおよそ千年前、平安時代の半ば(984~985)、比叡山の横川の恵心院におられた、源信僧都によって書かれた、『往生要集』に記載されています。
この『往生要集』は、上・中・下の三巻十章からなっています。
2枚目
地獄の火1
地獄では高さ五百由旬、幅二百由旬という巨大な火炎が燃え盛っています。罪人はそこに放り込まれるまでの長い間、大きな火炎が立ちのぼるのを見て、そこで焼かれている罪人の泣き叫ぶ声を聞かされます。
3枚目
地獄の火2
地獄に堕ちた罪人は巨大な火炎に放り込まれて、もの凄い高熱で骨ごと溶かされます。ところがまた生き返り、同じことを繰返します。
ここの罪人に火の熱さについて聞いてみいると、他の地獄の火は、この地獄の火に比べたら雪のようなものだそうです。
4枚目
地獄の火の正体
「火の焼くはこれ焼くにあらず。悪業すなわちこれ焼くなり。」(『往生要集』より)
これは地獄の閻羅人(閻魔大王の配下の鬼)が罪人に怒鳴りつけた言葉です。
「地獄の火は、乾いた薪や草を焼くように、お前らを焼き尽くしてしまうのはなんでもないのだ。だが、この火はただの火ではない。お前らの悪業の火が焼いているのだ。」
地獄の火の正体は、罪人の悪業にほかならないことを明らかにされています。そして、ただの火であれば消すことができますが、悪業の火は消すことができないのです。
(7月20日 DVD「地獄」発売予定)
画・小早川好古
今月の写真の説明/文責・青森直樹
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