今月の1シーン
2014年11月の写真の説明
2014年11月01日
11月のホームページフラッシュ
ナーガールジュナ・コンダ(龍樹ゆかりの地)
インドの南方にあるアーンドラ・プラデーシュ州の「ナーガールジュナ・コンダ」には、仏教遺跡が数多く残っています。
「ナーガールジュナ」とは「龍樹」、「コンダ」とは「丘」という意味です。
「今月の1シーン」は、大乗仏教を思想的に完成させた龍樹(150から250年頃)のゆかりの地、「ナーガールジュナ・コンダ」を紹介します。
フラッシュ動画について
1枚目
ナーガールジュナ(龍樹)
ナーガールジュナとは漢訳で「龍樹(りゅうじゅ)」と書きます。「ナーガ」とは龍という意味で、アルジュナは昔の英雄の名で、音写して「樹」としるしました。
伝記では南インドで生まれ、西暦150から250年ごろの人物で、大乗仏教の基礎である「縁起・空」の思想を確立しました。
大乗仏教と呼ばれるものは、龍樹から出発したため、日本では「八宗の祖師(南都六宗・天台・真言)」と仰がれています。
2枚目
ナーガールジュナ・コンダ
ナーガールジュナ・コンダは、アーンドラ・プラデーシュ州にあり、南インドを代表する仏教遺跡です。
1965年、クリシュナ河をせき止めて作ったナーガールジュナ・サガルダムが完成し、ナーガールジュナ・コンダは水中深くに沈んでしまいました。
上の写真は、かろうじて水没から免れたナーガールジュナ・コンダです。「コンダ」とは「丘」のことですが、現在は島になっています。
この島に、ストゥーパーなどの遺跡の一部と発掘品が移されました。
3枚目
仏立像(シンハラビハラ)
ナーガールジュナ・コンダには、仏立像(シンハラビハラ)が立っています。
この写真の仏像は複製ですが、当時のものは島に建設されたナーガールジュナ・コンダ考古博物館に展示されています。
古くはバールフットの大塔(前二世紀)、サンチーの初期の大塔(前一世紀)、アマラヴァーティの初期の大塔(一世紀頃)の欄楯や塔門に施されている彫刻には、お釈迦さまの姿を菩提樹や仏足、仏塔、傘などで表していました。
しかし、二世記頃から直接人間の姿で表すようになります。
そして、礼拝の対象が今まで塔や菩提樹であったものが、仏像への礼拝に変化していきました。
4枚目
龍王の護仏
龍樹の名前の「龍」にまつわる彫刻が、ナーガールジュナコンダ考古博物館(同出土)に展示されています。
釈尊は成道後、ムチリンダ樹のもとで、さとった法の内容をひとり味わい続けていました。すると雨が降り、寒風が吹いたといいます。その時ムチリンダ龍王は、お釈迦さまを雨風から守るため龍宮から出てきて、お釈迦さまの頭上に七つの頭で覆いをつくって雨を防ぎ、体を七重にとぐろ巻きにして暖めました。
写真の左側にムチリンダ樹と、そこに座ろうとするお釈迦さま。右側にムチリンダ龍王が、お釈迦さまを七重に巻き激しい風雨や寒さから身を守っている様子です。お釈迦さま頭上に龍の頭が、そして足元に龍の胴体があります。
彫刻は三世紀頃のもので、当時ナーガ(龍)崇拝が行われていたことが分かります。
今月の写真説明
絵・小早川好古
写真・久保尚志
文責・青森直樹
今回紹介しました「ナーガールジュナ・コンダ」の遺跡は、最新作ブルーレイ作品「懐かしの仏教遺跡 仏陀」8枚セット29,000円(税抜)の「8仏陀賛嘆 ストゥーパー礼拝」に詳しく収録されています。
ブルーレイ作品「懐かしの仏教遺跡 仏陀」 8枚セット
29,000円(税抜)
ブルーレイ作品「懐かしの仏教遺跡 仏陀」は、分売(2枚組)9,000円(税抜)でも発売しています。
「ナーガールジュナ・コンダ」の遺跡は、「7アショカ王 石柱と磨崖法勅石・8仏陀賛嘆 ストゥーパー礼拝」に収録されています。
ブルーレイ作品 7「アショカ王 石柱と磨崖法勅石」・8「仏陀賛嘆 ストゥーパー礼拝」
分売(2枚組) 9,000円(税抜)
ダウンロード(動画)好評発売中
8「仏陀賛嘆 ストゥーパー礼拝」
ブルーレイ作品「懐かしの仏教遺跡 仏陀」 分売(2枚組) 各9,000円(税抜)
1「仏陀誕生 ルンビニー」・2「仏陀成道 ブダガヤ」
3「仏陀初転法輪 サルナート」・4「仏陀説法の地 ラジギール」
5「仏陀三道宝階 サヘト・マヘト」・6「仏陀涅槃 クシナガラ」
7「アショカ王 石柱と磨崖法勅石」・8「仏陀賛嘆 ストゥーパー礼拝」
ダウンロード(動画) 各1作品 3,000円(税抜)
1「仏陀誕生 ルンビニー」
2「仏陀成道 ブダガヤ」
3「仏陀初転法輪 サルナート」
4「仏陀説法の地 ラジギール」
5「仏陀三道宝階 サヘト・マヘト」
6「仏陀涅槃 クシナガラ」
7「アショカ王 石柱と磨崖法勅石」
8「仏陀賛嘆 ストゥーパー礼拝」
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