今月の1シーン
2009年8月1日の写真の説明
2009年08月01日
お盆
お盆の行事は、『盂蘭盆経』というお経に由来しています。このお経には、お釈迦さまの弟子の目連尊者と餓鬼道に堕ちた母の物語が説かれています。
『盂蘭盆経』の教えが、祖先崇拝の儀礼を結びついてお盆の行事をなったとされています。こうして安居の終わった七月十五日に関連して、旧暦の七月や新暦の八月に、各地でお盆の仏事が大切に行われてきました。
フラッシュ画像について
1枚目
目連尊者と餓鬼道に堕ちた母(餓鬼草子)
この絵は京都国立博物館に所蔵されいる「餓鬼草子」の一場面です。「餓鬼草子」は全長5メートル程の絵巻物で、餓鬼を救済する事がテーマとなった絵と詞の七段で構成されています。
この場面は『盂蘭盆経』の目連尊者と母親の物語です。左にいる目連尊者は餓鬼道に堕ちた母に食事を差し出すのですが、食事は炎に変わってしまう場面が描かれています。
絵巻物「餓鬼草子」 京都国立博物館
2枚目
餓鬼道に堕ちた母
目連尊者の母は餓鬼道に堕ちて、骨と皮ばかりに痩せ衰えていました。この餓鬼道という所は、お腹を空かせた者が住み、どれだけ食べても満足しない貪りの世界です。
3枚目
燃え上がるご飯
目連尊者は、お茶碗に山盛りに盛り上げたご飯を持って餓鬼道へと飛んで行き、母にご飯を差し出しました。「ウウウー」と、うめき声を出して母はそのご飯をひったくって食べようとすると、茶碗のご飯がパッと燃え上がりました。
4枚目
餓鬼への供養(餓鬼草子)
この絵は、「餓鬼草子」のテーマともなっている餓鬼救済の為の供養、施餓鬼棚をもうけて人々が供養している所です。右側の赤い施餓鬼棚に、多くの餓鬼が食事にありつこうと、走ってきて貪り食べています。
絵巻物「餓鬼草子」 京都国立博物館
今月の写真の説明/文責・青森直樹
お盆のCD・カセット 間野 大雄 『お盆』
ホームへ戻る