今月の1シーン
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2009年10月1日の写真の説明
2009年10月01日
若き親鸞聖人の苦悩
親鸞聖人が比叡山で修行に励んでいた頃、赤山明神にて、女性との出会いがあったと『親鸞聖人正明伝』が伝えています。この出来事は実際の事であったかわかりませんが、26歳の若き親鸞聖人が抱えていた苦悩を示しています。
フラッシュ画像について
一枚目
赤山明神
親鸞聖人とお弟子は都から比叡山の麓、赤山明神に立寄りました。すると女が現れ、鈴をころがすような声で「お坊さん達、お坊さん達はどこにいかれるのでしょうか」と声をかけます。
二枚目
「一切衆生 悉有仏性」
女は「どうか、山にお連れください」と親鸞聖人にお願いしますが、女人禁制の掟を理由に断ります。
そうすると女は「伝教大師ほどの知恵者が「一切衆生 悉有仏性」との経文をご存じなかったのでしょうか。いや、どうして男と女の区別などなされるものですか。それとも、山には鳥、獣に至るまで女は住んでいませんか。一切の衆生をお救いくださるみ仏の教えも嘘でございましたか。ああ情けないこと。」と言って池の中へ身を投げてしまいました。
三枚目
女から龍神へ
先ほどの女が龍神に姿をかえて池の中から現れました。
四枚目
龍神の玉
龍神は親鸞聖人に向かって言いました。「この玉をあなたに贈りましょう。願わくばこの玉を布に包まず、弘く世を照らす玉としてください。いつか山の女人禁制がとけ、女人もみ仏に救われるその日のくるのを楽しみにこの池の底で待っています…。」と言い終わると玉を手渡し、池の底へと沈んでいきました。
玉を受け取った親鸞聖人は「あの女の言っていることは間違っていない。女にも仏性があると言った。み仏のお慈悲に、男と女の区別があってよいものだろうか…」とつぶやきます。その後、親鸞聖人は90歳で亡くなるまで、多くの民衆に念仏の教えを説き、『教行信証』を著されます。
今月の写真の説明/文責・青森直樹
出典 『親鸞聖人正明伝』巻一上
この親鸞聖人と女性との物語は、DVD作品「六角告命(ろっかくごうみょう)」があります。
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